サハラマラソン-間寛平サポート記4「7日間のレースの幕は切って下ろされた」

2008年4月 8日
3月30日(日)午前6時、この日は朝から風が強く、どんより曇った空。気温も低く、肌寒い。しかし、砂漠の気候は短時間で目まぐるしく変化する。どうなるかと思われた風もSTART時には止み、熱く、乾いたサハラを象徴するような気候になっていた。眼前にはまるで別世界に見える砂漠の丘陵が立ちはだかるように横たわっている。その姿は淡いマホガニー色をした、たおやかな色彩でランナー達を見下ろしている。美しい砂の造形は触れた途端、絡み付くようにランナーから四肢の力を奪いとってゆくが、悪魔の顔を決してあからさまにはみせはしない。 午前9時30分、コースディレクターの合図で7日間のレースの幕は切って下ろされた。ラクダがコースを誘うようにランナーと並走し、大会の雰囲気を盛り上げてくれる。第一ステージは31.6km。砂漠の粘った足場、重い荷物、灼熱の太陽、想像以上の乾燥、これらのハードルを越えて行くランナーをしっかり見つめてゆきたい。

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