大阪~大磯500kmの車窓から

2008年7月30日
080730.jpg久しぶりに東海道を大阪から大磯まで車で走った。本当は旧東海道を辿りたかったのだが、時間と目的の都合上、現代の道と旧道を交えて走った。「道」の周囲はまさに世相を反映していた。バブルが弾け記録的な長期不況をくぐり抜けたあとに日本を襲ったのは統一性のない業種を選ばない「凹凸ある回復」、つまり、好不況が偏在する、という“回復”を普遍的には実感させない回復と投資に振り回される物価の高騰、さらには無為無策の政治、先行きに希望を見いだせないほど混沌とした社会だけが現出された。「道」はそれらを如実に物語る…。補修されない荒れた道路、倒産して稼働していない店や工場、シャッターの降りた商店街など、世相が浮き彫りにされた市や町が次から次に車窓を過ぎていった。本来、国の施策が円滑にゆき、地方行政に浸透していれば、大阪~大磯間500キロの道路沿線も落ち着きと自然の調和を感じさせるものが漂っていてもおかしくないのではないか?と感じた次第である。

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