アースマラソンサポート記 北米横断16日目

2009年3月31日
 7:28 Start  気温10℃ 湿度19%

 3泊したKingmanのQuality-innを出発、今朝も寒い!標高が上がるにしたがって確実に気温は下がっている。風が吹くと体感気温は更に低く感じられ、寛平さんはジャージの上からWBを一枚着こんでスタートした。

 DAY16の出発地点の標高は1053m。これからは更に高くなってゆくから、寒さ対策もしてゆくことになる。スタートして30分くらい経ったとき、一台の車が寛平さんのところへ。日本人の応援者だ。二言三言、言葉を交わして走り始めた。緩やかな上り坂。この国はどこに行っても多少の起伏はあるが、そのいずれもがともかく長い。基本、国土の広さに比例するかのように、直線も、上りも、下りも長く、一言でいえばタフだ。

 最初の坂道、HackBerryに入ったところで土産物と軽い飲食店を見つけ覗きに入り、店のオヤジさんとあれこれのやりとりを楽しんだらしい。5.5マイル(およそ9km)地点、気温はあがり13℃、寛平さんWBの上着を脱ぐ。「5kmほど行くわ、もう二つやっつけたから三つ目や」(5kmをひとつの区切りにおいてあり、10kmをふたつ、と呼んでるらしい)。

 ここら辺りはHualapai Indian Reservationといってインディアン居住区になっていて、全米のいたるところにこのようなエリアがある。つまり、先住民のインディアンの居住場所が保証されていて、そこは基本的に、ある意味治外法権が今日でもあるのだそうである。アメリカ国内地図をみると、なるほどあちこちにそのエリアがしるされてある。MESA(台地)が左右に続く。それこそ狼煙が上がってインディアンが出てきそうな風景だ。

 スタートして一時間半の14.2km地点で、寛平さん「昼は12時くらいで頼むわ・・・27kmくらいで」。サポートチームは先行して食事の準備に向かう。今日はカレーうどんと味噌仕立てのおじや。おじやには玉子を落とす。それに果物と小倉のあんパン、差し入れのどら焼。毎日、50km以上走るから体力の消耗は激しい。だからよく食べるし、摂取カロリーも4000kcal以上とらないと、どんどん身が細ってしまう。走り始めて二週間が経ち、ようやく朝夕の体重差が1kg前後で落ち着きはじめた。つまり、運動量と食べ物摂取のバランスもとれるようになってきている。これからは食べ物の中身も工夫し、口から食べる生食では取りきれない栄養をサプリメントで補ってゆかないと、いつかはバランスを崩す可能性がある。頼んででも食べてもらわなければならない。

 寛平さんの走りは日を追って安定感が増してきている。毎日の目標を50km以上に置いて走っているが、昼食と歩き、状況を伝えるためのロケに費やす時間を除くと走りに使っている時間は概ね7時間30分くらい。1kmを8分30秒くらいで走っている。このペースでさらに安定していって欲しい。

 午後から少し風がでてきた。気温は相変わらず上がらない。今日のゴールはPeach Springs。インディアン居住区脇にあり、ホテルの前には桃の花が咲いていた。ここはグランドキャニオンのラフティングを楽しむ人たちの拠点にもなっているらしい。いくつもの坂とげんなりする直線路を走り繋いで16:52に今日のゴール。寛平さんの今日の感想「今日はめっちゃ疲れたわ!」

 16:52 Goal 走行距離:52.2km

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