アースマラソンサポート記 北米横断32日目

2009年4月18日
 一昨日、予定の距離を走れなかった寛平さん、今日は6時から走り始めた。今朝の寛平さんはかなり気合いが入っていて、「今日は60kmゆくでぇ」と、気温3℃の寒さの中をブーやんとムギを連れて走り出した。

 NYには7月上旬到着予定でロングビーチを出発、1日の走行アベレージを50kmとして日々のランニングを続けている。5勤1休という基本を崩さないようにして、休日を休養や、気分転換にあてたりしながらの旅。とはいえ、4ヶ月は長丁場。チームが円滑に進んでゆくためには時に羽目をはずしたり、ランニングとは全く関係のない話題で盛り上がったりしながらでないと気持ちも続かない。

 スタート2時間後、12kmほど走ったところでお粥とビーンズスープの朝食をとる。R160に入ったコースはハイウェイだが路肩が狭く走りにくい。私も久しぶりにここから自転車で伴走を始める。相変わらず道の起伏は激しく、長い上りと下りが繰り返し続いている。寛平さんはきっちりとしたペースでこの起伏を走りながら、道路外の砂道を走ったり、路側帯の広い所はアスファルトを走ったり、路面の状態や交通量を巧みに拾いながら、状況に合わせた走りを展開してゆく。遠くに真っ白な雪をいただいた、いかにも高そうな山々が見える。どれが目指すロッキーかはまだわからないが、真っ青な空とのコントラストが美しい!

 11:30、34km地点に到着。ペースは順調だ。R160の左右には馬や牛を放牧した牧場が軒を並べるように続いている。どの牧場からも、のんびりした雰囲気が伝わってくる。「寛平さん、明日は温泉に入れるよ」「ホンマかぁ!ええなぁ」と、かなり敏感な反応。それはそうだろう。もう長く温泉には入っていないし、やっぱり日本人には風呂だ。そんな話をしていると、牧場続きのところにあったハンバーガー屋さんが目につき、急遽、ここで昼食をとることに。いかにもアメリカというようなバラック建てで、元気のいいおばあちゃんがやってる店。昨日、ネイティブアメリカンの家でも頂いたNAVAJOブレッドの揚げパンと、タコスに入っているような具をかけたパンと紅茶、レモネードの昼食。店内には近くの農場で働いていそうなお客で結構賑わっている。寛平さんのアースマラソンの話を聞くと、一様に驚き→激励、といったパターンの表情になる。最後には「グッドラック」と言って励ましてくれる人たちばかり。アメリカで生活し、ネットで寛平さんを知り応援に駆けつけてくれる人や家族は、今日も二組訪れてくれた。ひと組はLAから1400kmを一泊しながら来てくれたカップル。この方々は都合4回も来てくれいるご夫婦だ(感謝!)。

 朝の言葉通り、本日のゴールは60.4kmで、Pagosa Springsまであと少しのところまで走ってのゴールだった。寛平さんの気持ちは一歩でも前へ前へ、と走っている。サポーターはその気持ちを盛り上げ、そして冷静に健康状態や疲労状態、気持の安定を図れるようにチームで寛平さんを支え続けてゆきたい。時に気持ちをすくい上げ、時に頑張りを引き出し、時に癒すことを考えながら、確実にNYに近づけるように!!

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