アースマラソンサポート記 北米横断-一時帰国3

2009年5月21日
 北米中間地点を抜けてミズーリ州に入った寛平さん。高温多湿の後半をどんな走りでNYを目指してゆくのか?

 以前にも話したように走りが生活化することに成功すれば、後は蓄積疲労の解消とメンタリティの持続力で距離をこなしてゆくことになる。公式ブログの中でも伝えられているとおり、サポートクルーは身の回りの世話、宿の手配、コース確認、食べ物の買出し、そして映像撮りとブログへのアップが主な作業。これらの基本作業のほかに日本からの応援者や撮影隊が来たときの受け入れ、日本部隊との様々な情報交換や諸々があるから現場での作業の実際はかなりきつい状態だ。

 そこに必要なことは一にも二にも目標・目的のための意識の一体化(協力・協調・調和)である。自分の役割をしっかり自覚して、その上でチームとしてどう考え、どう立ち居振舞うか?各人が自分勝手な行動や言動に終始していては真のチームワークは生まれない。勿論、日本で現地を支えている部隊も然りである。このことは特段アースマラソンに限らず、社会の一員として過ごす中でも言えることで「人間の本来あるべき姿」を示唆している。つまり、寛平さんのアースマラソンはこんな原点的な人間の在り様も教えてくれているのである。

 アースマラソンで予定されている北米以外の地域にはもっと辺鄙なところが沢山あるし、治安面でも必ずしも安定している地域ばかりとはいえないところもあるから、クルーはできるだけコンパクトにして目立たずに、そして倹約にも心がけて進んでゆかなければならない。北米こそ時間的にも距離的にも経費的にも行こうと思えば行けるところだが、ヨーロッパ・中東・中国となると今とは比較にならないほど孤立したランニングになってゆく。“アース(地球規模の大地)を自分の脚だけで繋ぎ回る、ということは常人では想像できないレベルのことなのである。

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