寛平アースマラソン、第3ステージへの準備完了!

2009年7月11日
 ママロネックで整備と資材の積み込みを終えたエオラス号がマンハッタンの北側にあるヨットハーバー「ノースコーブ」に廻航してきた。ノースコーブはあの9・11でテロを受けたワールドトレードセンターのハドソン川沿い直下にあるハーバー。比企艇長夫妻をはじめ、大西洋横断準備のために整備・資材積み込みを1週間にわたり手伝っていたアメリカの「海援隊」の皆さんも同乗している。エオラスとは4か月振りに対面する寛平さんはじめ光代夫人もこれを出迎える。73日間に及ぶ太平洋横断航海で傷んだエオラス号のいろいろなパーツや部品、船体も丁寧に修理され、次の大西洋に向けて準備は万全とのこと。太平洋横断73日と比べると大西洋は、期間(30日間)も距離も気象条件も、もちろん操船経験も全く違い、寛平さん、比企さん、周りのスタッフにもどこかゆとりが感じられる。「経験」という学習行為はやはり人に大きな自信を与えるものだ、といった感じがする。

KANPEI EARTH Marathon-090711  夕方、北米横断チーム(陸路班)と大西洋横断チーム(海路班)とでホテル近くの寿司屋さんで再び慰労会。4か月に及んだ北米横断のエピソードや太平洋横断の寛平さん比企さんのバトル秘話に花が咲く。アースマラソンのような長期間に及ぶ冒険イベントは当然のことながら海でも陸でも試行錯誤の連続。その中から最良の方法を模索し、構築して前の目標に向かう、といったやり方で進むしかない。陸路で編成されるメンバーも当然の如く最少人員で最大効率を生み出す作業のなってくるから、兼務兼務の連続で、誰が何を、といった分離作業では立ち行かないのが現場。持ち場をこなした上で全体の不足を補いあってゆく。そこからチームワークが生まれてくる。当然、濃密な人間関係が紡がれるからいわば共に闘う戦友になるのである。現代社会が失いかけている共同意識・協調性・扶助、互譲の精神、といった人間がもち得る叡知をアースが教えてくれている。そんなひとときの晩餐だった。

 明日一日、NYの休日を楽しんだら、いよいよ第3ステージの大西洋横断が始まる。

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