スパルタリポート:レース二日目

2010年9月26日
 初日の後半は曇りでサンガス山標高1200m前後では時折大粒の雨が降りランナーを苦しめた。ちょうど150km辺り。暑さ、風、低温、雨、起伏、こんな条件を克服しないと246kmのスパルタスロンは完走できない。
 人はなぜ走るのか?というテーマがこのレースを見ているといつも頭をよぎる。例年、男女とも上位に日本人が入ってくるのだが、今年はイタリア、ドイツ勢が強く、日本人は戦前の予想を覆して上位入賞することはなかった。こんな年もある。

 36時間もの長い時間サポートについているとランナーとレースを共有するようになり、一歩でも1mでもゴールに近づいて欲しい、という気持ちになる。マッサージケアは技術的カバーよりも「心を伝えるケア」に変質してくるのだ。

 246km、それは紀元前5世紀、伝令フィディピデスがアテネからスパルタまで援軍要請のために走った距離。彼の思いと自分の思いを重ね合わせた350名のランナー達の宴が間もなく終幕を迎えようとしている。

20100925スパルタスロンリポート2日目

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