2008年6月アーカイブ

梅雨空の陸上日本選手権等々力陸上競技場で北京オリンピック代表選考を兼ねた陸上の日本選手権を見た。 日本陸上界の頂点に位置する大会である。 梅雨前線に覆われたこの日は朝から雨、しかも土砂降り。種目によっては雨で競技に不利なものもあるが、長距離陣にとってはむしろ湿度で呼吸が楽になる、という捉え方もできる。 大会の最終競技は女子5000m。二日前におこなわれた女子10000mについで、この種目にも福士加代子、渋井陽子、小林祐梨子などのトップランナーが顔を揃えた。 展開は終始トップを引いてレースをリードした渋井が残り800mで福士にかわされ、その福士もラスト400mで19歳の小林に抜かれ、若手の後塵を拝する結果となった。初の五輪代表となった小林祐梨子選手、先行きが楽しみだ。 もともと日本陸上界は諸外国とは大きな力の隔たりがある訳だが、オリンピック直前の競技会であるにも関わらず、未だその差大、を感じて、梅雨の雨にも似た気持ちで競技場を後にした次第。 夫々の競技で頑張っているアスリートの大半はより高く、より速く、より遠くを求め、自己を高める努力を重ねていることと思うのだが、競技力向上と同時に、先ずは人間性を磨く、又は心を磨く環境と指導力を整えない限り、日本のスポーツはどんな種目でも伸びてゆかないことをあらためて感じた大会だった。
「グリコヘモグロビン」ってご存知ですか?糖尿病の予防と治療を目指してグリコヘモグロビン認知向上運動の一貫として宮崎県でイベントを行ないます。宮崎県知事・東国原氏やプロ卓球選手・四元奈生美選手と一緒に坂本もゲストとして参加します。参加申込みは7月1日まで。詳細はこちらのアドレスまで。http://www.sampleweb.jp/hbA1c/
今年の「24時間テレビチャリティランナー」の発表があった。 ブレイク真っ盛りのエドはるみさんだ。24時間テレビへの強い思い入れを語っておられた。ランニングも6年前からコツコツやっておられたと聞き、とても嬉しかった。 何故ならかく云う私自身も元々は見よう見真似でランニングを始めたからである。 「石の上にも三年」ということわざがあるが、同じことでも長く続けていると、やっているものの本質が見えてくる…ことにランニングみたいな単調なスポーツの場合は自分の変化や進歩が実感しにくいことから「コツコツ」というエドさんの言葉の持つ意味が私には大きく響いた。 ウルトラマラソンも「あきらめない・投げない・一歩ずつ」ということがとても大切。 人間は身体も気持ちも常に変化するし、うつろいやすいもの。その変わりやすさを心に納めて進んでゆけば、遥か先のゴールは一歩ずつ確実に近づいてくることは紛れもなく、そこにランニングのもつ「達成感」の魅力が潜んでいるのだと思う。 24時間テレビの本番は8月30日、与えられた2ヶ月半の時間を焦らず、コツコツ練習を積み上げてゆけば必ず納得のゆくランニングができるものと思っている。 エドさん、よろしくお願いします!
梅雨が中休み。 土曜日には東北地方で大きな地震。日本は地震国だから何時どこで起きても不思議ではないけれど、防災対策のお粗末さには国民のひとりとして憤りに近いものを感じてしまう・・・。地震発生のときは自宅にいてテレビを観ていたが、「日テレ」のテロップや現地映像が早かった。「NHK」に切り替えたら地震襲来の直前の避難放送をやっていたけど、既に揺れ始めていた。やはり予報は難しいのだろうか?

土日は東京夢の島で第7回目の「グリーンチャリティリレーマラソン」を開催した。 7回目にして参加者も2500人近くなり、ようやくこのイベントが定着してきた感がある。 江東区の山崎区長、陸上競技協会の青地会長はじめ、夢の島陸上競技場の協力は大変ありがたく、感謝に堪えない。市民ランニングの普及は「走ること」だけが目的ではなく、「スポーツ=健康=医学=食生活の見直し(栄養)=親睦=連帯感=ボランタリティ醸成」など実に多くの、そして広い分野への効果を生み出してくれる。 「先ず、楽しんで、そして高みを目指す」。市民に普及したランニングスポーツの持つ効用を社会のレベルでもっともっと弾力的に受け入れて欲しい、と願っている。 今回の大会には丸山和也さん、杉浦太陽クン、ギャオス内藤さん、白石みきちゃんなど、沢山のタレントさんも忙しい中をぬって来場してくれた。 参加者のみなさんもサプライズな出来事に大いに楽しんでくれたことと思う。 この大会が家族・ランニング愛好者・職場の仲間など多くの人たちの楽しみとして成長してゆくよう、運営方としての工夫を更に重ねてゆきたい。 24時間グリーンチャリティリレーマラソンin東京ゆめのしま スタート直後の様子

390秒に一人!!

2008年6月 3日
フランスの製薬会社サノフィ・アベンティス社からの依頼で「糖尿病プレスセミナー」に参加した。 戦後、日本の文化がアメリカナイズされてゆくに連れて、食生活も大きな変貌を遂げた。 それは功罪両方を日本人にもたらしてくれたが、罪のほうを言うと糖尿病患者の激増が挙げられる。 聞いて驚いたのだが、「今、世界中で10秒に一人が糖尿病で命を落としている」というのだ。日本でもおよそ390秒に一人の割合で死亡者がいるそうである。これは凄い数。 罹患者も年間80万人ずつ増えていて、厚生労働省も「糖尿病の特定検診」を国民に義務づけたほどだから、現代社会での脅威といえる。 糖尿病はなかなか自覚症状が出にくく、極度の疲労感や視覚への違和感が現れてきてからでは手遅れになるらしい。 難しい話だが、健康診断を受けたとき、血液検査の中で、“グリコヘモグロビンHbA1c”という成分に注目しておくことが大切だと教えていただいた。目安はこの成分数値が6.5%未満なら安心していても良い、とのことだ。半年か1年に1回の健康診断時はこの数字に注目して欲しい! 予防はやはり「食事の摂り方」と「適度の運動」が一番。 身体が動かなくなったら人生生きているのも苦痛になってしまう。 自分の身体は誰も守ってくれない「自分持ち」ということですね!
今日から6月、鮎の解禁日。 ここ1週間はぐずついた天気が続き、うっとうしかった。今日は打って変わって夏のような日差し。大磯町の城山公園~万代の森を巡るおよそ8kmのコースを走る。昨日は風が強く走りづらかったが今日は快適! 大磯の山は小高い。山全体を覆う新緑が少しずつ深みを増し始めていて美しい。山と山の狭間には小さな田んぼがまだある。ちょうど田植え前の時期、これから植え付けが始まるため、どの田んぼも手入れをする農家の方の姿が見受けられる。耕運機で田んぼの床を耕す人。苗の植え付けには柔らかく、水と空気たっぷりの床が必要だからこの田の代の準備が大切らしい。苗はおそらく「苗床」で育てられ、植え付けを待っていることだろう。 まもなく「田植え」がはじまる・・・。 走り終えて腹筋200回、背筋10×3セットとストレッチをする。
第14回野辺山ウルトラマラソンが無事に終わった。 過去最高の参加者が国内屈指といわれる厳しいコースに果敢にチャレンジ、危ぶまれた天候もスタート時には過去最も条件が良い環境でのスタートとなった。 14年前、このコースを創ったときにはあまりの高低差とダートの多さから冗談だろう?といわれたものである。 標高1900m付近に位置する八ヶ岳林道、35km地点からわずか6kmで1000m以上下り、60kmから再び11kmに及ぶ峠越えの上りが配されたコースはランナーに強靭な筋力と精神力を容赦なく求めてくる。 100kmの中にこれほどの要求を求めてくるコースは稀である。 しかし、アスファルトコースが殆どの国内100kmマラソンにあって、「ダート路面を含め、これほど圧倒的に自然地形と対峙するウルトラマラソンはここでしか味わえないだろう」というウルトラマラソンを提案したかったのである。 そんな訳で“野辺山=厳しい”というイメージがランナーの間で飛び交っていたのだが、最近のランナーに感想を聞くと「厳しいから走り甲斐がある」とか「ここを完走すればどこでも走れるから」とか言った声が多くなった。このことはウルトラランナーの走力が上がったのか、ウルトラマラソンに求める質が変化してきたのか?いずれにしても野辺山フリークが増えていることは確かである。 今から5年前、ギリシャスパルタスロンの大会会長チャキーリス氏にこの野辺山をみて頂く機会があった。スパルタは246km、野辺山は100kmだから比較の意味ではなく、日本のウルトラマラソン事情を見てもらうことが目的だった。会長からはまさに「タフなコース」という感想を頂いた。 以来、このコースを10回完走したランナーへは、心身のタフネスさを称える称号として「デカフォレスト」(ギリシャ原文はデカキスニキティス⇒10回完走の勝利者)という勲章を作った。デカはギリシャ語で「10」、フォレストは「森」という意味で「八ヶ岳の森を10回駆け抜けたランナー」という意味である。 このデカフォレスト達成者には別カラーのゼッケンと特製ポロシャツを差し上げているが、ウルトラマラソンは単に筋力や走力・精神力だけでなく、人間として懐の深さも必要なスポーツ、ということ併せ考えると形ではなく、もっと別な称え方を考えなければならない、と感じた大会だった。
人間の身体は実にうまくできている。 芯に相当する骨格の周りを筋肉と筋が繋ぎ、骨格のジョイント部分(関節)によって動きによって発生する衝撃を吸収してくれる。これらのパーツはバランス(均衡)によって保たれていて、このパーツのどれかが崩れると故障を起こす。 身体を支えている2大要素である筋肉と骨格のバランスが崩れると、様々な障害が起こってくる。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などがその典型。骨格を支えている筋肉の力、つまり筋力が加齢や運動不足で衰えてくるとてきめんに症状が現れてくる。 私の場合は55歳を境にこれが出てきた。 40代半ばの転職によって極端にトレーニング量が減り(減る、というよりも全く時間が無くなった)、身体の手入れや強化がおろそかになったからである。半分は肉体労働みたいな生活だから、使う一方では預貯金(体力・筋力)はすぐに底をついてしまう。 腰骨を支えていた筋力が加齢で衰えると椎間板や脊柱管への影響が出てくる。これは運動していない人はなおさらである。関節や筋肉の柔軟性を保つことがこれらの障害予防には欠かせない、だから運動していない人はストレッチやウォーキングを、運動している人はその継続を、ぜひともお勧めしたいのである。
サハラへ出国した時は一部咲きだった桜もサハラマラソンから帰った時にはすでに葉桜。桜花の命は短く、散り際の潔さから別名を‶男花″という。 木々の小枝は萌黄に染まった葉の衣を纏い、薫風にたおやかさを注いでいる。 冬、土の中で訪れる春を待ちわびていた生きとし生けるものたちも一斉に活動を始める。 外気もぬるみ長く纏っていた外套(今は云わないか?)を脱ぎ捨て、人間は春の装いに衣替えする。 自然も人も季節変わりを実感する。 自宅から会社まではおよそ6km。今の私には丁度良い距離。木々の緑と薫風を浴びながら走るにはうってつけである。気が向いたときには走る。平塚の海岸に近い自宅から国道1号~JR東海道線~大磯の町中~会社、といった順路。この近辺には花水川の川辺、湘南平の小高く手の入っていない山道、大磯海岸の砂浜、そして箱根駅伝コースの東海道と、走るには飽きないシチュエーションがたっぷりある。 かって、まだ365日走りに夢中になっていた頃は、大山や箱根、鎌倉や江の島まで足を伸ばし、たっぷりした距離を堪能していたものだが、不養生と酷使が祟り、腰を痛めて二度の手術を受けてからは「走りたい気持ち」と「走れない身体」が分離し、不健康な日々が続いている。

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